Naturally Music*子どもと音楽+英語のある暮らし

音楽ともに過ごす日常と、ふたりの子どもたちの成長の記録。書くことは生きること。出版翻訳者デビュー目指して修行中。

初めて味わう悔しい気持ちと飛躍の前触れ


先日、突如思いついて、
コンクールの本選を聴きに行きました。


当日の朝になっていきなり長男が、
本選を聴きに行きたい!と言い出して。

今思えば、
彼なりの直感だったのだろうか。

自分から行きたい!と言い出したことなんて、
今まで一度もなかったから。


私はその日朝からピアノのレッスンがあり、
レッスンを終えたあとに急いで会場へ。

開始時刻に少し遅れてしまい、
着いたときにはもう一人目のコンテスタントが
演奏している最中でした。


コンクールなので当然、
小さい子連れでは会場内へは入れない。

前もって言ってくれれば、
誰かに頼んだり、一時保育に預けたりも
できたのだけれど。

こんなに急ではどうにもならず、
長男ひとりを会場内へと送り出し、
私は次男とロビーで待つことに。。。


私が一緒に会場内に入らなかったのが、
功を奏したのかもしれない。

30分後、
小学校1〜3年生までの部門が終了し、
会場から神妙な顔つきで出てきた長男。

「どうだった?」と聞いた私への第一声が、
「すごかった。。。ぼく負けたわ」


そこから先は、
長男の怒涛のおしゃべりが始まりました。

「二番目の子がすごかった。
目をつぶって弾いているのに、
ちゃんと弓がまっすぐなんだよ!
すっごく綺麗な音だったし、
フラジオもすっごくよく響いてて、
高い音は背伸びするみたいにして弾いてた!
ぼくも真似して背伸びして弾いてみようかな」


これまでも、
コンクールの予選本選、
さまざまなジュニアコンサートなどを
聴きに行きましたが。

こんなに饒舌に感想をしゃべる長男の姿を、
私は見たことがなかった。


「二人目の子」とは、
この日出場した唯一の男の子で、
一つ年上の小学校三年生。

昨年も実は別の場所で、
彼の演奏を私も一緒に聴く機会があって。

そのときはまだ特に、
心に引っかかるものはなかった
みたいなのだけれど。

音楽を学ぶ環境が変わったりして、
長男の心境にも変化が訪れたのかな。


帰宅後、
さっそくいつものように練習を始めた長男。

5時間弾き続けたのち、
いくら弾いても弾いても弾いても弾いても、
自分の納得のいく演奏にならないと、
弓を持ったまま、
その右手に顔を埋めたかと思ったら。

ひとりトイレに駆け込み、
さめざめと泣き始めてしまいました。

どうしてぼくは、
あの子みたいに上手に弾けないんだろうって。。。

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私はただただ驚いて、
すぐには声をかけられませんでした。

こんなにも、
悔しい気持ちを全面に出してくるなんて。。。


こういうときは、
私よりずっとコミュニケーション能力の高い
夫の出番です。

ちょうど仕事から帰ってきていた夫を呼んで、
トイレから長男を連れ出してもらいました。


夫は長男に、
「素直に自分の負けを認められたのは偉かったよ。
負けを最初に認められないと、
そこから誰も這い上がることはできないんだ。
悔しいなら、自分が納得いくまでひたすら
練習したらいいよ」


練習していたのは、
近く本番を控えていて、
以前に一度仕上げて、
舞台も何度か踏んでいる曲。

なのに、
全然上手く弾けないって。

長男の中できっと、
目指すべきハードルがまた一段、
上がったんだと思う。


その後、本人が、
「気が済んだから今日は終わりにする」
と言うまで私も黙って練習に付き合いました。


私は前から長男の、
周りを気にしないマイペースぶりを見るにつけ、
正直なところ、この子に悔しいっていう感情は
あるんだろうかと。

私自身が超がつくほどの完璧主義で、
負けず嫌いだから余計にそう感じてしまうのかも
しれないのだけれど(笑)


でも、
長男にもやっぱりちゃんとあったんだね。

負けて悔しい気持ち。
自分の力不足を情けなく思う気持ち。
もっともっと上手くなりたいと思う気持ち。

それがあったら、
絶対にこれからも先に進んでいけるはず。


飛躍への、
記念すべき大きな大きな第一歩。

この気持ちをいつまでも忘れずに、
自分自身にだけは負けることのないように。


努力をちゃんと認めてくださる
素晴らしい先生がいて。

首や肩、背中などの痛みをすぐさま治して、
練習後は身体をまっすぐに矯正してくれる
柔整師のお父さんがいて。

いつでも楽器を完璧に調整してくれる
憧れのヴァイオリン職人のお兄さんがいて。

ガミガミ口うるさいかもしれないけれど(笑)、
誰よりも応援している母の私もいるし。

両家の祖父母だってみんな、
成長を楽しみにしてくれている。


あなたは、
人と環境には恵まれているのだから、
支えてくれる周りの人たちに感謝して、
とことん行けるところまで行ったらいい。

それで結果的に、
プロのヴァイオリ二ストにはなれなかったとしても、
努力した過程は決して無駄にはならないはずだから。





Commented by ココット at 2015-10-19 19:48 x
はじめまして。お教室は違い、ピアノではありますが、同じ桐朋のお教室で子どもが学んでおります。
お子様の向上心、本当に素晴らしいです。
その気持ちが、さらに上達する原動力になるのですね。

実は我が家もコンクールに見学に参りましたが、『上手だったね!』で終わってしまいました…。

でも、その後心なしか練習時間が増えたかも…いい刺激になったようです。

お母様のサポートも素晴らしく、お子様も今後楽しみですね。ヴァイオリン頑張ってください!
また色々と学ばせてください。
Commented by naturallymusic at 2015-10-20 01:29
> ココットさん
こんにちは、はじめまして。コメントありがとうございます!

長男がここまで気持ちを露にしたのは初めてでしたので、親の私のほうも思わず戸惑ってしまうほどの驚きでした。

音教は上を見れば切りがないくらい、小さい頃から本当にすばらしく上手な方ばかりなので、果たしてどこまでついていけるのか。。。
これを機に、周囲の良い刺激を受けながら、もっともっと伸びていってくれたら嬉しいのですが。
by naturallymusic | 2015-10-13 09:05 | 音楽のこと | Comments(2)
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