Naturally Music*子どもと音楽+英語のある暮らし

音楽ともに過ごす日常と、ふたりの子どもたちの成長の記録。書くことは生きること。出版翻訳者デビュー目指して修行中。

楽器はやらせるもの?


ピアノやヴァイオリン。

何歳からレッスンを始めたら
いいかはやはり、
音楽を子どもに「やらせたい」
お母さんたちの永遠のテーマらしい。


日本は3歳児神話が強いので、
なるべく早く始めなくちゃって、
みんな焦っているように見える。


そもそも私は、
「やらせたい」という言葉が、
あまり好きではない。

なぜならそこには、
本来一番大切にすべきである
子ども本人の意志が、
何ひとつ反映されていないように
思えるから。


「子どもに楽器をやらせたい」
と相談を受けるたび、
どこか違和感を感じてしかたない。


先日、
アメリカ本部より来日した、
Music Togetherのトレーナーが。

親が子どもに教えられることは、
音楽を好きな気持ち、愛する気持ち、
心から楽しいと思う気持ちであり。

逆に、
音楽の楽しさは、
親が教えないと真の意味で
子どもには伝わらない

と言っていたけれど。


子どもに楽器をやらせたい
と考える前に。

まずはお母さん自身が日々、
音楽に満ちあふれる暮らしを
しているのかどうか、
自分に問いてみてほしい。


楽器のレッスンの始め時を
一番よくわかっているのは実は、
子ども自身じゃないのかな。


Music Togetherの子どもたちは、
音楽の楽しさを日々何層にも
積み重ねて育つため。

4歳、5歳くらいになって
卒業する時期が近づくと、
自然と楽器への興味を
抱き始める子が多い。


一方で、
音楽に合わせて
身体を動かすのが好きで、
楽器ではなくバレエやダンスに
興味を示す子もいる。

それもまた、
自然な成り行きだ。


親にできることは、
「選択肢」を提示してあげること。


楽器に興味を持ってほしいなら、
子連れOKのコンサートや、
オーケストラの教育イベントに
連れていくのもいい。


家にピアノや、
ヴァイオリンがあるなら。

お母さんが日頃から楽しんで
弾く姿を見せてあげていれば、
真似っこの好きな子どものこと、
「自分も弾いてみたい!」
という気持ちが育まれていくはず。

わざわざ、
やらせようとしなくてもね。


ただし、
その親が提示した選択肢を、
実際にやるかやらないか決めるのは、
誰でもない子ども自身であって。

たとえ、
親が望む選択を子どもが
しなかったとしても。

やるのは親ではないのだから、
そこは責められない。


楽器のレッスンは、
ただ通えばよいものではなく、
毎日の地道な努力、練習が必要。


息子は自分で、
ヴァイオリンをやると決めた。

どんなにしんどく辛くても、
毎日の練習を欠かさないのは。

苦しい先にはちゃんと、
「自分はこう弾きたい!」
という目標が見えていて。

彼の根本には常に、
ヴァイオリンへの揺るがない
愛があるから。


私がよく息子に話すのは、
「まずは自分が楽しんで弾こう。
そしたら聴いている人はもっと
楽しい気持ちになるよ」って。


弾かされている音は、
聴いていてもすぐわかる。

演奏は完璧だけど、
何かが足りないと感じること、
たくさんあるし。


この間、
同じくヴァイオリンを
習っている子のお母さんから、
教えてもらった絵本。

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やまねこが奏でる
ヴァイオリンの音で、
くまの抱える哀しみが
だんだんと癒えていったように。

息子もいつか、
誰かの心にいつでもそっと寄り添う、
優しさと温かみのある音を奏でられる
ヴァイオリニストになってくれたら。


私の目下の楽しみは、
そんな息子のヴァイオリンに合わせて
ピアノを弾くこと。

ひとつの音楽をともに
作り上げる瞬間がすごく楽しい。


私にピアノを弾く暮らしを
取り戻してくれた息子に、
心からの「ありがとう」を。

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Commented by とおりすがり at 2013-02-28 23:50 x
こどもに楽器を「やらせたい」という言葉に違和感があるとのこと。何も「無理強いしたい」と文字通りにおっしゃっている親御さんはそんなにいないのではないかと思います。ただ言い方がそうなっているだけであって、親心に楽器が好きになってほしい、そのきっかけを与えたい、という純粋な思いではないでしょうか。お子さんは自然にご自分から興味をもたれたとのこと。それはとても喜ばしいことだと思います。だけどこどもたちみんなが初めからやりたい!とかこれだ!と思える楽器に出会えるとは限りません。何となく親に勧められてやってみたら好きになった、というのもあるし、ありだと思います。私自身、以前こどもとMusic Togetherに通っていましたし、音教にも通っているので、音楽に対する思いとか考えは近いと思いますが、「うちの息子は自分でヴァイオリンをやると決めた」には傲慢な態度が見え隠れしているようで違和感を感じました。同じような機会を与えても、自分からこの楽器をやると決められるお子さんがどれくらいいると思われますか?自分でやると決められたことはすばらしいことだと思いますが、幼児のことであって、それはきっかけの一つでしかないと思います。
Commented by naturallymusic at 2013-03-01 01:29
とおりすがりさん、
ご丁寧にコメントいただきまして、ありがとうございます。

もちろん、この件についてはいろんな考えを持つ方がいて、私の考えに違和感を感じる方も当然いらっしゃるでしょう。

親に勧められて始めても、結果的にその楽器を好きになってくれたら、それはすごく幸せなことです。でもそのためには、親の子どもへの言葉がけや接し方も大事かなと思います。

近頃周りで、「どうして僕はピアノをやっているの?やりたいなんて言ってないよ」とお母さんに言ったという話を聞いたり、行きたくない!と泣いているのに、お母さんに無理矢理レッスン室に連れて行かれるのを見たりしているのも事実なので。

息子に関しては、あくまでも私の個人ブログのため、多少なりとも親の贔屓目があるかもしれません。不快に感じる表現がありましたら謝ります。

MTに通われたのち、音教に通われているのでしたらきっと、とおりすがりさんのお子様は幸せな楽器人生を送られることでしょう。ベースにMTの理念があるのでしたら、何も言うことはありません。

今回は貴重なご意見ありがとうございました。稚拙なプライベートブログですが、もしよかったらまた覗きにいらしてください。
by naturallymusic | 2012-12-12 16:06 | 音楽のこと | Comments(2)
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